2024年11月10日 10:19

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  1. ななしのフロムさん
    藤本タツキ
    この男、天才か悪魔か
    「チェンソーマン」で世界を震撼させたと思ったら今度はたった53分のアニメ映画「ルックバック」で僕らの心を鷲掴みにしていく
    時間泥棒もいいとこ
    一瞬で過ぎ去る53分間
    しかしその濃密さと言ったら何年もかけて熟成されたヴィンテージワインのごとし

    小学生の藤野から物語は始まる
    クラスの人気者、漫画家気取りの藤野の前に"現れた"のは謎の天才少女・京本
    引きこもりなのに絵の才能は藤野以上
    嫉妬、焦燥、そして憧憬
    複雑な感情が渦巻く中、二人は出会う
    そして友情を育み、共に漫画の世界へと足を踏み入れていく
    1 (20)

    コンビニで自分の漫画を見つけた時の二人の笑顔が眩しすぎる
    青春のきらめき、その全てが詰まっている
    二人で漫画を描いている時のあの空気感
    言葉はいらない
    互いの才能を認め合い高め合う
    まさに理想のクリエイティブパートナー

    だが、人生は残酷だ
    幸せな時間は永遠には続かない
    突然の悲劇が二人を襲う
    あまりにも唐突であまりにも理不尽な出来事
    まるで底なし沼に突き落とされたような感覚

    それでも藤野は前を向く
    京本との思い出を胸にペンを握り続ける
    ラストシーン、時がループするような不思議な感覚
    全てが繋がっていくあのカタルシス
    言葉では表現できない心の奥底に響く何か

    そして京本の言葉
    「部屋から出てきてよかった」
    この一言に、この映画の全てが詰まっている

    「ルックバック」は人生の教科書だ
    生きる意味、夢を追いかけることの大切さ、友情の尊さ
    この映画は僕たちに多くのことを教えてくれる
    53分という短い時間の中にとてつもなく大きなメッセージが込められている
    見るたびに新しい発見がある
  2. ななしのフロムさん
    たった57分、されど57分
    漫画家を目指す中学生、藤野
    孤独な創作活動、わかる、わかるよ…って共感の嵐
    カラフルなパーカーだけが日々変わるルーティン
    あるあるすぎて泣ける

    そこに現れるのがコミュ力低めだけど画力は神レベルの京本
    この二人の関係性がもう尊いの極み
    ライバルであり、親友であり、お互いを高め合う最高のバディ
    藤野先生の才能に憧れる京本
    京本の存在に刺激を受けてさらに創作意欲を燃やす藤野
    青春って素晴らしい!って叫びたくなる
    押山監督はこの瑞々しい感情の機微を見事に映像化してる

    問題は尺ですよ、尺
    原作は短編漫画だから仕方ないんだけどもっと見たい!
    二人のその後の人生、もっと深く掘り下げて欲しかった
    大学編はちょっと駆け足すぎた感
    美味しいところだけつまみ食いした気分

    でもharuka nakamuraの繊細な音楽、uraraの「Light Song」のエモさ
    そして何よりも二人の少女の儚くも力強い絆
    これだけでお腹いっぱい胸いっぱい

    時間経過のモンタージュ、記憶の断片的な描写
    演出もニクい
    人生ってこんな風にあっという間に過ぎていくんだなってちょっとセンチメンタルな気分にもなる
    1 (30)

    原作勢としてはあのシーンが!このシーンが!って興奮ポイント満載だった
    ラストはちょっと切ないけど希望も感じられる終わり方
    見終わった後もじんわりと心に響く作品

    円盤化待ってます
    特典映像とかコメンタリーとか期待してます
    藤野ちゃんのパーカー、全部グッズ化してください
  3. ななしのフロムさん
    チェンソーマン第一部完結後、藤本先生は二つの読切を世に放った
    その一つが「ルックバック」
    もう傑作って言葉じゃ足りない
    作家としての才能が爆発してる
    そのアニメ映画だよ

    新星スタジオドリアンとベテラン押山清高さんのタッグ
    原作愛が画面から溢れ出てる
    AIアート信者もこれ見たらちょっとは人間味を取り戻すかもね

    主人公は欠点だらけの少女二人
    お互い依存し合って漫画に憑りつかれてる
    それがこの物語の核

    藤野は典型的な藤本キャラ
    駄目なやつ、大人になっても自己中な部分が残ってる
    京本は重度のコミュ障で藤野以外とはろくに話せない
    でも二人には共通点がある
    漫画に狂ってることだ

    スタジオドリアンの作画は原作の良さをさらに引き出してる
    キャラの動きは滑らかで個性的
    藤野の自信満々の仕草、京本のぎこちない動き
    細かい描写がキャラの心情を物語ってる
    感情が高ぶるシーンでは手足がぶれる作画でアーティストとしての葛藤が表現されてる

    藤野と京本の描いた漫画がアニメーションで挿入される演出も秀逸
    藤野のブラックユーモアとか二人の作風が伝わってくる
    巨大な教室に批判的な生徒たち、みたいな象徴的な表現も効果的

    原作リスペクトを感じつつ押山監督の個性も光ってる
    フリップフラッパーズで培われたセンスがルックバックの世界観に新たな彩りを加えてる
    テンポの良い場面転換、感情を揺さぶる演出
    素晴らしい
    監督自ら脚本、キャラデザ、作監、原画まで担当してるってんだから力の入れようが分かるよね
    1 (14)

    ドリアンのスタッフも原作にインスパイアされたんだろうな
    美しいアニメーションを通して創作することの喜びと苦悩が描かれてる
    何千時間もの努力が必ずしも報われるとは限らない
    それでも彼らは漫画を描くことを諦めない
    燃え尽き症候群や創作への迷い
    理想だけじゃないリアルなアーティストの姿がそこにある

    辛い出来事の後、ルックバックは核心に迫る
    理不尽なほどの努力が必要でも、いや、だからこそ、創作する価値があるんだと
    ルックバックの制作者たちも京本と同じ
    誰かの心を動かす作品を作りたい
    その想いが次の世代へと受け継がれていく
    まるで聖火のリレーみたいに

    唯一の欠点は上映時間が短いこと
    原作の忠実さが仇になった感もある
    漫画のテンポの良さが映画だと少し物足りない
    間を埋めるエピソードがあっても良かったかな?

    でも短いながらも重要なシーンはしっかりと描かれてる
    特にクライマックス
    繰り返し登場するモチーフがラストで最大限の効果を発揮する
    ハンマーで殴られたような衝撃

    AIコンテンツが氾濫する昨今、ルックバックみたいな人間味のある作品は貴重
    技術の流行り廃りは一瞬だけど芸術は永遠
    誰かがペンと紙を手に取り、誰かの心を動かす作品を生み出す
    その連鎖は決して途切れない
    ルックバックはそのことを改めて教えてくれる
  4. ななしのフロムさん
    控えめに言って神
    注目すべきは藤野の声優さん
    藤野のエネルギーと感情を完璧に表現してる
    叫び声とか生々しすぎて鳥肌立ったわ
    京本役の人もコミュ障の喋り方が絶妙でキャラにぴったりハマってた
    この二人のケミストリーやばすぎ

    京本の「もっと早く出会いたかった」
    胸にグサッと刺さる
    才能ある二人がもっと早く出会えてたらどんな未来があったんだろう

    悲しいけど京本が藤野に与えた影響は計り知れない
    藤野が京本を想って描いた漫画は涙なしでは見れない

    ラストシーンの藤野の表情
    ずっと忘れられないと思う
  5. オーストラリア
    藤本タツキ旋風巻き起こる中、当然の流れとして彼の過去作にもスポットライトが当たる
    気になるのはクオリティ
    粗製濫造にならないか心配していた

    杞憂だった
    スタジオドリアンが手掛けた劇場アニメ『ルックバック』は原作の魅力を余すことなく映像化した上でさらなる高みへと昇華させてしまった

    上映時間1時間ちょっと
    しかし短編映画とは思えない濃密さ
    緻密なタイムラプスが時間の流れを鮮やかに描き出し物語に奥行きを与える
    無駄なシーンは一切なし
    すべてのカットが物語を進めるか、心の琴線に触れるかのどちらか
    それでいて物足りなさも感じない
    自己完結型の映画として完璧なエンディングだった
    1 (17)

    滑らかで流麗なアニメーションは業界トップレベルと言っても過言じゃない
    漫画制作がテーマの作品だから派手なアニメーションは必須じゃない
    でもそのクオリティの高さは作品全体の完成度を格段に引き上げてる
    走るシーン、紙が舞い散るシーン
    すべてがダイナミックで流れるような動き

    現代的な3D背景も効果的に使われてて、見てて飽きない
    写実的というより感情やインパクト重視の藤本の画風にもマッチしてる
    漫画の細くスケッチのようなタッチもアニメで再現されてる
    特にオープニング、藤野の4コマ漫画がそのままアニメ化されてるシーンは圧巻
    "普通"をここまで面白く表現するドリアンの熱意にリスペクト

    音楽
    haruka nakamuraによるピアノとストリングス中心のサウンドスケープは世界観に完璧に調和
    モンタージュシーンでは壮大な盛り上がりを見せる
    静かなシーンではミニマルな音使いで登場人物の生の感情を際立たせてる

    エンディングテーマ(タイミングも完璧!)もサントラと同じスタイル
    そこに優しい歌声が加わることでこの短いながらも感動的な物語の余韻をさらに深めてくれる

    テーマとストーリー
    ルックバックは藤本タツキ自身の経験を凝縮した作品(もしテーマが分からなくても作中に登場するチェンソーマンのパロディ「シャークキック」を見れば一目瞭然)

    藤野の劣等感、友情を維持することの難しさ、共同制作での衝突、美大進学か漫画家になるかの選択…
    どれも藤本自身の心の声のように感じられ、だからこそ、よりリアルで心に響く

    終盤の現実離れした展開でさえ過去の出来事を尊重しつつ前に進んでいくことの大切さを強調するための演出として効果的に機能してる

    わずか1時間に凝縮された、生々しく、美しく、感動的な物語
    その完成度と込められた心に圧倒された
  6. ななしのフロムさん
    期待値マックスで見たんだけど…
    その期待、余裕で超えてきたわ

    ビジュアル
    圧倒的 まじで圧倒的
    独特なタッチ、小学生時代のあの空気感
    見てるこっちがタイムスリップした気分
    ちょっと表現過剰かな?って思う瞬間もあったけど小学生のキャラデザとしてはあり
    むしろあの大袈裟さが感情の色を濃くしている
    スタジオドリアンの個性って感じで個人的には好き

    ストーリー
    運命的な出会いから始まる二人の友情物語
    才能に嫉妬したり、すれ違ったり…からの急展開
    感情のジェットコースターだよ
    中盤の葛藤シーンは心理描写が繊細すぎてゾクゾクした
    そこからのダブルエンド
    これ、ジーニアス以外に表現できない
    ハッピーエンドとバッドエンド、一見別物なのに繋がってる
    1時間で二つのエンディングを成立させる藤本タツキ
    マジで何者?

    音楽
    全4曲のサントラ
    どれも作品の世界観にドンピシャ
    特にエンディングテーマ、エンドロールで流れると涙腺崩壊不可避
    毎日リピートしてる

    欠点
    強いて言うならキャラデザ
    好みが分かれる
    あと展開はゆっくりめ
    1時間があっという間って人もいるだろうけど人によっては長く感じるかも
    私はじっくり見れたから良かったけど

    スタジオドリアンは良い仕事をする
    次回作も期待しかない
  7. ななしのフロムさん
    説明くさいセリフなんて必要ない
    「語らずとも示す/Show, don't tell」
    シンプルでありながら強く心に残る

    最初は正直「シンプルすぎ…?」って思った
    色使いも影も最小限だし線画もちょっと雑に見えた
    でも全部見終わったらその印象は180度変わった
    まあ新海誠とか宮崎駿レベルの作画と比べたらってのはあるかもだけどこの作品のビジュアルは独特の美しさがある

    淡いパステルカラーのミニマルな世界観
    藤本タツキ原作の雰囲気を忠実に再現した線画
    キャラクターの動きも滑らかで心地いい
    スタジオドリアン、本当に素晴らしい仕事をしたと思う
    1 (3)

    テンポが速い映画に慣れてる人だと「まあまあ良い」くらいの評価になるかも
    でも私みたいにイラストレーターやってる人間からするとアーティストの葛藤がリアルに描かれてて共感しかない

    ドラマと悲劇のバランスも絶妙
    そしてこの作品から受け取った一番大切なメッセージ
    「自分自身の最大のファンであれ」
    クリエイターとして肝に銘じたい言葉

    ラストの展開は…衝撃
    言葉にならない感情が込み上げてきてしばらく放心状態だった
    色んな感情が渦巻く、紛れもない傑作
  8. ななしのフロムさん
    人生につきものの後悔という感情を鮮やかに映し出す傑作アニメ
    誰もが願う「後悔のない人生」なんて結局は叶わないものだと教えてくれる
    でも人は後悔を抱えたとき決まって過去を振り返るもの
    そんな人間らしさを押山監督は優しく包み込んでくれる

    一時間ちょっとの尺なのにスタッフ陣の情熱が画面からほとばしる
    インタビューで語られた監督のビジョン
    haruka nakamuraが紡ぎ出す喜びと痛みが交差する音楽
    河合優実と吉田美月喜の魂の演技
    これらが見事に調和して原作の魅力を更に引き出している

    主人公の藤野は「僕らの」若かった頃の姿そのものなんだよね
    ベストフレンドでもないし 好感度も高くない
    でもそこに京本が現れて彼女の人生は大きく動き出す

    二人の関係性がたまらなく心に沁みる
    漫画という共通点から始まり、漫画家コンビとしての数年間
    そして物語のラストで藤野が学ぶ痛切な教訓まで

    後悔は確かに痛い
    忘れたい記憶を呼び覚まし「あの時こうしていれば」と私たちを苦しめる
    でも過去に戻ることはできない
    藤野は京本をあの部屋から連れ出し、京本は藤野に変化をもたらした

    藤野こそが物語の核心
    創作の苦悩や画力の不安はクリエイターを目指す/した人の心に届く
    京本の他者との繋がりづらさや引きこもりがちな性格も等身大の課題として描かれている

    音楽の使い方も絶妙だ
    ピアノと弦楽器が織りなすメロディーはまるで人生の歩みそのもの
    前半は青春の輝きを放つサマーチューンみたいでノスタルジックな優しさに溢れている
    後半になると一転してメランコリックな魂の叫びへと変わる
    「ピアノの黒鍵と白鍵は悲しみと喜びを表している。素敵な曲を奏でるにはその両方が必要なんだ」
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    右から左への動きのシーンは日本の漫画文化を巧みに映像化している
    漫画コンペで入賞した後に二人で駆け出すあのカットは青春の躍動感と関係性の変化を見事に表現した
    さらに同じ構図で時間経過を映し出すカットも印象的
    藤本タツキの『さよなら絵梨』を思わせる手法で二人の部屋の様子や季節の移ろいを数秒で凝縮する
    一瞬で過ぎ去る時間の残酷さ
    気付いた時には手遅れになってた大切な思い出...

    京本の「藤野先生」呼びが可愛い
    敬語キャラ、好き
  9. ななしのフロムさん
    一言で表現するなら「才能と情熱の痛切な物語」
    観た瞬間から心を掴んで離してくれない作品だ

    作画は繊細かつダイナミック
    雪のシーンでは一片一片に魂が宿るような丁寧さ
    チェンソーマンやさよなら絵梨の隠れネタも探し甲斐がある

    自分自身も創作活動をしてるから色々と考えさせられた
    時間や労力をかけて作品を作る意味
    「誰のために、何のために作るのか」
    何かを成し遂げるには何かを犠牲にしなきゃいけない

    重厚なテーマを扱いながら
    でもどこか心温まる希望も残してくれた
  10. ななしのフロムさん
    世界には数えきれないほどの才能が存在する
    『ルックバック』は違う道を示してくれた
    真の芸術とは、誰かと出会い、影響し合い、共に成長すること
    それは永遠に続く魂の対話
  11. ななしのフロムさん
    二人の少女の儚くも美しい青春物語
    夢を追いかける情熱、才能の開花、喪失の痛み
    様々な感情が交錯する中で"誰かと繋がる"ことの尊さを改めて教えてくれる
    クリエイター必見の感動作
  12. フィリピン
    『ルックバック』を観終わって思わず震えた
    原作の持つ独特な線の表現や空白の使い方はそのままにキャラクターの細やかな感情表現まで丁寧に描き切った
    あの衝撃的な展開の無音演出は痺れる
    言葉で語らずとも二人の表情と仕草だけで魂を揺さぶってくる
    10点満点をつけたくなるアニメは久しぶり

    藤野の葛藤 京本の才能 二人の関係性 
    全てが美しい 
    アニメだからこそ表現できる世界観 

    藤本タツキ先生、スタジオドリアン 
    天才すぎる
    語彙力失うくらい最高だった

    2024年覇権アニメの呼び声高い本作
    必見です
    ティッシュ箱ごと抱えて観て 今すぐ
  13. ななしのフロムさん
    心を揺さぶられた
    漫画も良かったけどアニメはさらに特別な体験
    雨の中、藤野が田んぼを駆け抜けるシーンの長回し
    京本との街の散策
    映像に寄り添う美しい音楽…
    あれはもう芸術の域

    藤本タツキ自身の創作活動と重なる部分も多いんだろうな、ってしみじみ感じた
    創作は苦しいし報われないこともある
    それでもルックバックみたいに素晴らしい作品が生まれる
    その事実だけで救われる気持ちになる

    まさに挫折に負けず描き続けるクリエイターたちへの賛歌だ
    京アニが事件後もアニメを作り続けているように藤野も悲劇を乗り越え漫画を描き続ける
    1 (32)

    藤本先生が実際に身近な人を亡くしたかは分からないけど大きな影響を受けたことは確かだ
    漫画を描くことの意味はきっと子供の頃とは全く違うものになってる
    大変な思いをしながらも自分の作品に誇りを持って創作を楽しんでくれていたらいいな、と願わずにいられない
    多くのファンが同じ気持ちだと思う
    先生には幸せになってほしい

    好きな作品のアニメ化って原作を超えることが滅多にない
    動きと音楽が付いただけじゃ原作は超えられない
    アニメ特有の要素が原作を格段にレベルアップさせなきゃ意味がない
    ルックバックはそれをやってのけた

    ビジュアルは息を呑むほど美しく、キャラクターの表情も豊か
    藤本先生のスタイルはそのままに
    音楽もエンディングの「Light song」までずっと鳥肌もの

    原作もアニメも両方体験すべきだけど珍しくアニメ > 漫画と言える作品だ
  14. ななしのフロムさん
    雨の日も晴れの日も私たちは線を引き続ける
    完璧を求めて理想を追って
    時にペンは重く心が折れそうになる
    でもこの物語は囁きかける
    あなたの描く世界は、誰かの希望になると
  15. シンガポール
    フジモト作品らしからぬ地に足ついた物語なのに心を激しく揺さぶられる不思議な一作
    わずか一時間足らずの尺でこれほどの没入感を生み出すとは驚きだ
    漫画家を目指す二人の少女の物語は王道でありながらフジモト節全開の展開で魅せる
    作画は京アニ作品を思わせる緻密さとフジモトならではの荒々しい個性が絶妙にブレンド
    「お前両津勘吉かよ!」なんて笑いどころから一気に深みのある展開へ持っていくストーリーテリングの妙も光る

    漫画家志望の人なら特に共感するだろうな
    現実と理想の狭間で揺れ動く気持ちがこれ以上なく丁寧に描かれている

    最後の「ルックバック」というテーマは一見シンプルだけどグッと心に響く深さがある
    人生のある瞬間を切り取るフジモトの手腕はやっぱり天才的としか言えない
    フジモト作品のファンはもちろんアニメ初心者にもおすすめできる
    心震える傑作である
  16. ななしのフロムさん
    「なんで漫画を描いてるの?」
    チェンソーマンとさよなら絵梨は読んでたけどルックバックはノーマークだった
    地元での上映が翌日と知って衝動的にチケットポチった
    1時間の映画でこんなにも感情ぐちゃぐちゃにされるとは思わなかった

    あらすじはググれば秒で出てくるから割愛する
    ルックバックが傑作たる所以
    それは"人の繋がり"の描写
    後悔、大切な人との何気ない瞬間の尊さ
    どれだけ想ってても相手の幸せを選んであげられないもどかしさ
    エモの結晶体

    藤野と京本の関係性も斬新
    正反対なのにどこか似てる
    欠点も含めて応援したくなる
    ズルい

    アニメでは珍しい映画的表現とカメラワークが秀逸
    やたらキャラの背中映すよね?(ルックバックだけに、クスッ)
    カット変わるかなと思ったら長回しでキャラがちょっと動くだけ、みたいな
    誰かの日常覗き見してる感覚
    まさに映画の狙い通りだ

    藤野と京本の会話とか作業シーンでharuka nakamuraの優しいBGMが流れるだけの無言シーンも多いけど全然退屈じゃない
    何も言う必要がない静寂
    ひっそりとしたぼそぼそ会話…リアルだ

    深読みすればするほど
    シーン一つ一つを思い返せば思い返すほど
    「あ、これ人生だわ」
    比喩とか抜きでマジで

    人生は愛、痛み、嫉妬、幸せ、悲しみ
    全部ごちゃ混ぜになってる
    悪いこと起きたら因果応報とか考えがちだけど実際はただそう起きただけ

    世界は私たちを無視してそれでも回る
    時間を巻き戻したい、現実逃避したい
    そう思っても人生は続く

    それでいい

    劇場では泣かなかった
    家に帰って翌朝 鏡を見たら突然涙が溢れ出した
    そこで気付いた
    ずっと物語の結末とか慰めを求めてたけどこの物語は完成されてたんだ
  17. ななしのフロムさん
    たった一言が誰かの人生を変えることもある

    藤野は自分の作品の未熟さを感じ漫画の道を諦めようとする
    ところが京本が藤野の大ファンであり続きを描いてほしいと頼んだことで心が一瞬で動かされるのだ
    藤野は漫画の愛よりも京本のために描き続けることを決意する
    こうした純粋な友情は現実では稀だけど誰にでも心に残る友情がひとつはあるはずだ
    1 (35)

    人生には予期せぬ驚きや不確かな出来事があふれている
    だからこそ後悔する前に言葉を伝え、行動することが大切だ

    "その一言"が最後の別れになるかもしれないことを私たちは決して知ることができないのだから
  18. ななしのフロムさん
    Fujimoto-San、とんでもなくパーソナルな物語ぶっこんできたよね
    誰かに捧げてる感満載でもっと裏話知らないと本音が見えてこない気がする
    キャラクターの関係性は先生自身の人生の断片を切り取ったかのよう

    原作より丁寧に描かれた後半パートでは謎めいた展開の数々が新たな解釈の可能性を広げてくれる
    声優陣の繊細な感情表現と相まって観る者の想像力を強く刺激する構成だ

    作画のクオリティが異常
    特に京アニ事件の描写がリアルすぎて胸が締め付けられた
    あれだけ丁寧に描くってことは藤本先生も思うところがあったんだろう

    ある意味で観客に宿題を出したのかもしれない
    「創作の原点とは何か」という普遍的な問いを繊細な映像美と重ね合わせながら私たちの心に投げかけてきた
    その投げかけに対する答えはおそらく観る人の数だけ存在する

    これぞまさに現代アニメの最前線を行く意欲作

ルックバック
吉田美月喜
2024-10-22

この記事へのコメント

  1. 1 ななしのフロムさん 2024年11月10日 13:12 id:hJk3MOnx0
    管理人さん凄い!訳すの大変だったでしょう
    そしてありがとうございます。
    ちょうどルックバックの反応が見たかったところだったんです

    この作品で驚いたのは動きだけで感情がありありと伝わってきたところでした
    これディズニーの領域じゃん!て思いました
    でもディズニーのようにくどくなく動きの幅の少ないアニメーションにものすごい量の感情がつまっていて本当に驚きました。
  2. 2 ななしのフロムさん 2024年11月10日 16:36 id:Fpqs0KST0
    翻訳お疲れ様です
    ティザー公開時は少々演出過多とも感じたが、本編はしっかり抑えの利いたプロの映像作品だった
    自分にも喧嘩別れした絵描き友達がいたが、その後お互いに美大に進んで似たような生き方をしている事もあり思い入れがある作品
  3. 3 ななしのフロムさん 2024年11月10日 17:03 id:YMLxOM5o0
    >藤本先生が実際に身近な人を亡くしたかは分からないけど大きな影響を受けたことは確かだ

    元々京アニ事件がきっかけだから、作者が尊敬するアニメーターたちが理不尽に命を奪われるという「怒り」から来ているんだよね

    あと哲学者の卵が集まるオフ会で話したけれど、ルックバックは藤本タツキが売れたことで失った自分の描きたいものなのではないかと

    京本は京アニの「京」の他に「本当の自分」の「本」を混ぜたキャラクターであり、
    実際の藤本タツキは藤野のように週刊少年ジャンプでデビューして成功したが、
    実は美大を目指してAO入試で油絵学科に進学し、京本のように美大で過ごしていた

    そして作中で京本は藤野から去ってしまう、つまり京本とは美大の時の自分であり、
    過去を捨て去って商業漫画家として生きることになった藤本タツキの半身である
    なぜ京本はああいう風になってしまったのかは、京アニ事件と過去の自分を重ねたから
    後ろを見る=足跡をたどるというロジックで自分の過去を掘り下げ、それと実際に起きた
    京アニ事件へのメッセージを含ませる意味でプロットと京本というキャラを作り上げた
    終盤で藤野が漫画家を辞めずに漫画を描き始める展開もフロイトの快楽原則を体現した
    藤野が現実の苦痛から逃げずにクリエイターとして生きるのも藤本タツキの本音である

    そういう考察が聞けて、哲学者の卵たちは本当に観測が上手いなと感じた
  4. 4 ななしのフロムさん 2024年11月10日 17:47 id:MtionF2K0
    >>3
    劇場特典のプロットマンガ読んでから長文を書いた方が良いぞ
  5. 5 ななしのフロムさん 2024年11月10日 19:26 id:eRYI7AwB0
    ひまわり動画で見たけど全然面白くなかったね
    結局京アニ事件に便乗して作った気持ち悪い半自伝アニメでしかない
    まず主人公の四コマ漫画がつまらないのにモブキャラが爆笑
    しかも漫画で白骨死体にする主人公の性格の悪さ、そして主人公を崇める気持ち悪い相方
    ひたすらジャンプの一発屋が持てはやす世界にゾッとしたね
    こんなレベルの低い内容の映画に二千円払うバカは自分を恥じた方が良いよ
  6. 6 ななしのフロムさん 2024年11月10日 20:08 id:XZ8LwDit0
    >>5
    著作権の概念もない気持ち悪い低脳が何言ってんだ?
  7. 7 ななしのフロムさん 2024年11月10日 20:15 id:0KA8hc3M0
    プライムビデオで公開されてたから見た。面白かったよ
    誰もレビュー書き込んでなかったからとりあえず星5だけ付けといたわ
    有名どころのアニメーターが参加してたけど描くの楽しかっただろうな
  8. 8 ななしのフロムさん 2024年11月10日 20:46 id:YMLxOM5o0
    >>4
    映画は見てないんだ、すまないね
    オフ会も映画できる前のことだし
  9. 9 ななしのフロムさん 2024年11月10日 21:29 id:REr0.MG00
    >>5
    価値のない君は異世界ハーレムアニメを見てなりたい自分を妄想する人生が似合っているよ
  10. 10 ななしのフロムさん 2024年11月11日 09:30 id:2KoHtdNN0
    >>8
    漫画レビューとかの原作トピの方に書いた方がいい感想なんじゃないかな
    このトピックはアニメ映像化された「ルックバック」の海外の反応記事なの
    ここでは動きと音声と劇伴音楽が与えられた作品についての感想なのよ
  11. 11 ななしのフロムさん 2024年11月11日 09:32 id:2KoHtdNN0
    >>9
    5にも価値はあると思うよ
    「ああ世の中にはこんなしょうもないことをして、しょうもないことを考える人が居るんだなあ」
    っていう現実が再認識できたので
  12. 12 ななしのフロムさん 2024年11月11日 12:06 id:0tG0h0Yg0
    >>10
    別にルックバックけなす内容じゃないんだからそれは良いだろ。※3は外国人のコメントからオフ会での出来事を思い出してルックバックに関するコメントを書いたんだし、お前が管理人でコメ欄はこうあるべきという権限がないなら他人にああしろと指図する権利はないぞ。
  13. 13 ななしのフロムさん 2024年11月11日 12:27 id:0XMYRuZc0
    >>10
    特に不快に感じる内容じゃないし、あなたが単純な長文が嫌なだけでは?
  14. 14 ななしのフロムさん 2024年11月11日 12:38 id:0XMYRuZc0
    >>12
    それな
    アニメ感想述べた外国人のコメから着想してルックバックについて語るなら何も問題ない
    むしろここに書き込むなと相手を誘導しようするのはズレている
  15. 15 ななしのフロムさん 2024年11月11日 13:02 id:4EkT3BYX0
    遺族からしたら感動ポルノのネタとして金稼ぎの道具にされてたまったもんじゃないなって
    見ながら思った。
    遺族は実際こういうのどう思ってるんだろうか?
  16. 16 ななしのフロムさん 2024年11月11日 13:37 id:C34eH6Xj0
    >>15
    あなた、チェンソーマンが大嫌いですね?
    私も何が良いのか分からなかった、過大評価されてますよね

    みんな優しさを勘違いしてる、ださくにはださく
  17. 17 ななしのフロムさん 2024年11月11日 13:42 id:C34eH6Xj0
    >>16
    途中で切れた
    駄作には駄作とハッキリ言わんからマガイモノが氾濫する、この日本人のハッキリ言わん性質は戦争で負けた原因でもある、日本人でありながらも狡くて無責任な連中とは一緒に運命をともにしたくはない
  18. 18 ななしのフロムさん 2024年11月11日 15:34 id:LaoQGu.e0
    劇場ではそんなに涙ぐまなかった
    いや泣いてたんだけど、ギャン泣きではないっていうか
    でもなぜか、その後の他人の感想読んだりPVを観ると泣くんだよ
  19. 19 ななしのフロムさん 2024年11月12日 19:59 id:iHjuU2E.0
    オタク向けプペルって評価がしっくりきた
  20. 20 ななしのフロムさん 2024年11月13日 23:30 id:dN5I9Zu20
    たった57分って無茶いうなよ
    監督はたった一人で全部描いてるんだぜ
    もう超人としか言いようがない
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